2009年02月25日

株価が下がるとどうなる

日本経済新聞(2009/2/24)より
『与謝野財務相、株価対策必要性に言及』
与謝野馨財務・金融・経済財政相は24日の閣議後の記者会見で、株価の下落が続いていることについて「きょうの東京市場を見て、いろいろ考えなくてはいけないことが出てくると思う」と述べ、株価対策の検討の必要性に言及した。その後、日経平均株価がバブル経済崩壊後の安値を更新したのを受けて、国会内で記者団に「たいへん憂慮している」と株安に強い懸念を示した。

疑問: なぜ株価が下落するといけないのか?

最初に感想: これまで少しずつ勉強してきましたが、まだこのようなシンプルな問いも分かりません。でも、少しずつ勉強していきましょう。

予想: 家計・企業・政府という3つの経済主体がある。これは、経済とはで過去に書きました。ということは、三つの立場に立って考えてみるのが良いのではないだろうか。

◎企業にとっての影響

企業にとって株式市場とは資金調達の場。企業が株式を新たに発行して、市場を通じて売り出すことによって、投資家からおカネを集めるという意味。

株式市場で流通している株式は、その企業が「過去に」資金調達を行った際に発行された株式が売買されておりますので、その株価にどんな値段がつこうとも、企業が行った「過去の」資金調達には影響はありません。

しかし、企業が今まさに株式を新たに発行して資金調達を行おうとしている場合に問題が起きる。株価が低ければ、調達できる資金が少なくなるからだ。100万株を1000円で発行すれば10億円調達できる。これが800円なら8億円になってしまう。よって、日々の株価の変動が企業の財務に影響を与える。

短期的な株価の下落が継続して長期的な株価の下落につながった場合、企業の財務には重大な影響が出てくる。

株式市場は、常に買い手と売り手が競い合って株式の値段(つまり株価)をつけている場所。常にリアルタイムでその企業の価値が時価総額として表示される。株価が長期にわたって下がり続けているような企業は、誰もその企業に投資しようとは考えなくなる。一方、株価が上がらないと、企業が株式を新たに発行して資金調達をしようとしても、誰もそれを買ってくれません。企業の財務には将来にわたって影響が出てくる。

資金調達ばかりではない。長期的な株価の下落は、その企業の行っているビジネスそのものが見込みがないと受け止められてしまう。従業員は不安になり、優秀な新入社員が入社しなくなる。その企業に債権を持っている納入業者は製品を供給しなくなるし、銀行は資金の貸出を渋るようになる。こうなると企業財務への影響どころか、企業の存続そのものが危うくなってくる。

まだある。長期にわたって株価が下落した場合、その企業を資産価値の面から丸ごと買ってしまおうという投資家が現われる可能性もある。つまり、企業買収のターゲットになってしまう。その場合、買収によって新たな大株主が突如として出現した場合、経営陣はすべて入れ替えられるかもしれない。

感想: 長くなったので、これでおしまいにします。株価が下がると家計へどのような影響があるのかは、またの宿題にします。今回で気づいたことがあります。シンプルな問題ほど難しいということ。また、ある経済の現象を説明することがいかに難しいかということ。わかった気にならず、毎日の積み重ねで経済の全体像がつかめるようになっていきたいです。

参考
http://manabow.com/index.html




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2009年02月24日

外需、内需

日本経済新聞(2009年2月21日)より
『停滞するヒト・モノ・カネ、内向き志向鮮明に』
世界的な景気の急激な悪化で、日本経済を支える人・モノ・カネの動きが停滞している。世界の貿易量が縮小する中で、日本の貿易量は昨年10―12月期に戦後3番目の減少率を記録。1月の輸出額は単月で前年同月比半減が見込まれ、モノの停滞ぶりは鮮明だ。人の出入りも減り、訪日外国人数は1月まで3カ月連続で2ケタ減となる可能性がある。経済の先行き不安から支出などを抑える内向き志向が背景にあり、不況が長期化する恐れが強まっている。
 外需依存度が高い日本経済は足元の世界的な景気悪化が大きな打撃だ。実質国内総生産(GDP)の輸出額と輸入額をあわせた実質的な貿易量は、2008年10―12月期に、鍋底不況期の1957年10―12月期や、第1次石油危機時の75年1―3月期に次ぐ減少率を記録した。

時事通信(2009年2月18日)より
『環境、医療で内需拡大を=与謝野財務相』
与謝野馨財務・金融・経済財政相は19日の衆院予算委員会で、経済危機脱却に向けた今後の内需振興策について、「従来の公共事業型の内需はそんなにない。国民生活に貢献する内需では環境関係、医療福祉分野を考えないといけない」と述べ、環境分野、がん対策や新医薬品などに重点的に取り組む考えを明らかにした。阿部知子氏(社民)への答弁。


疑問:外需とは?内需とは?

外需とは、海外需要の略。外国からの需要ともいえるかもしれない。

ちなみに、需要とは、ある商品を買おうとすることであり、供給とは、ある商品を生産し販売しようとすること。

定義では、外需は財貨やサービスの純輸出、すなわち海外への輸出から輸入を差し引いたものとされる。輸出(X)、輸入(M)とすると、X−Mとなり、これが外需ということ。

内需とは、国内需要の略で、「国内での需要」と言う意味。

そして、国内での需要は、政府が創出する分と、企業等が創出する分と、個人が創出する分とで、それぞれ、財政支出(G)と民間投資(I)と個人消費支出(C)とに3つに大別される。つまり、Y(総支出)=G+I+Cです。これが内需です。

こうした内需の合計に、外需(海外への輸出から輸入を差し引いた額)を合計したものがGDP(国内総生産)になる。

一般的に、日本は従来から米国やアジア向け輸出を中心とする外需依存型の経済成長を続けていると認識されている。その結果として、大幅な貿易黒字となっている。

しかし、日本が本当に外需依存かどうかは、意見が分かれている。

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