2009年02月25日

株価が下がるとどうなる

日本経済新聞(2009/2/24)より
『与謝野財務相、株価対策必要性に言及』
与謝野馨財務・金融・経済財政相は24日の閣議後の記者会見で、株価の下落が続いていることについて「きょうの東京市場を見て、いろいろ考えなくてはいけないことが出てくると思う」と述べ、株価対策の検討の必要性に言及した。その後、日経平均株価がバブル経済崩壊後の安値を更新したのを受けて、国会内で記者団に「たいへん憂慮している」と株安に強い懸念を示した。

疑問: なぜ株価が下落するといけないのか?

最初に感想: これまで少しずつ勉強してきましたが、まだこのようなシンプルな問いも分かりません。でも、少しずつ勉強していきましょう。

予想: 家計・企業・政府という3つの経済主体がある。これは、経済とはで過去に書きました。ということは、三つの立場に立って考えてみるのが良いのではないだろうか。

◎企業にとっての影響

企業にとって株式市場とは資金調達の場。企業が株式を新たに発行して、市場を通じて売り出すことによって、投資家からおカネを集めるという意味。

株式市場で流通している株式は、その企業が「過去に」資金調達を行った際に発行された株式が売買されておりますので、その株価にどんな値段がつこうとも、企業が行った「過去の」資金調達には影響はありません。

しかし、企業が今まさに株式を新たに発行して資金調達を行おうとしている場合に問題が起きる。株価が低ければ、調達できる資金が少なくなるからだ。100万株を1000円で発行すれば10億円調達できる。これが800円なら8億円になってしまう。よって、日々の株価の変動が企業の財務に影響を与える。

短期的な株価の下落が継続して長期的な株価の下落につながった場合、企業の財務には重大な影響が出てくる。

株式市場は、常に買い手と売り手が競い合って株式の値段(つまり株価)をつけている場所。常にリアルタイムでその企業の価値が時価総額として表示される。株価が長期にわたって下がり続けているような企業は、誰もその企業に投資しようとは考えなくなる。一方、株価が上がらないと、企業が株式を新たに発行して資金調達をしようとしても、誰もそれを買ってくれません。企業の財務には将来にわたって影響が出てくる。

資金調達ばかりではない。長期的な株価の下落は、その企業の行っているビジネスそのものが見込みがないと受け止められてしまう。従業員は不安になり、優秀な新入社員が入社しなくなる。その企業に債権を持っている納入業者は製品を供給しなくなるし、銀行は資金の貸出を渋るようになる。こうなると企業財務への影響どころか、企業の存続そのものが危うくなってくる。

まだある。長期にわたって株価が下落した場合、その企業を資産価値の面から丸ごと買ってしまおうという投資家が現われる可能性もある。つまり、企業買収のターゲットになってしまう。その場合、買収によって新たな大株主が突如として出現した場合、経営陣はすべて入れ替えられるかもしれない。

感想: 長くなったので、これでおしまいにします。株価が下がると家計へどのような影響があるのかは、またの宿題にします。今回で気づいたことがあります。シンプルな問題ほど難しいということ。また、ある経済の現象を説明することがいかに難しいかということ。わかった気にならず、毎日の積み重ねで経済の全体像がつかめるようになっていきたいです。

参考
http://manabow.com/index.html




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2009年02月24日

外需、内需

日本経済新聞(2009年2月21日)より
『停滞するヒト・モノ・カネ、内向き志向鮮明に』
世界的な景気の急激な悪化で、日本経済を支える人・モノ・カネの動きが停滞している。世界の貿易量が縮小する中で、日本の貿易量は昨年10―12月期に戦後3番目の減少率を記録。1月の輸出額は単月で前年同月比半減が見込まれ、モノの停滞ぶりは鮮明だ。人の出入りも減り、訪日外国人数は1月まで3カ月連続で2ケタ減となる可能性がある。経済の先行き不安から支出などを抑える内向き志向が背景にあり、不況が長期化する恐れが強まっている。
 外需依存度が高い日本経済は足元の世界的な景気悪化が大きな打撃だ。実質国内総生産(GDP)の輸出額と輸入額をあわせた実質的な貿易量は、2008年10―12月期に、鍋底不況期の1957年10―12月期や、第1次石油危機時の75年1―3月期に次ぐ減少率を記録した。

時事通信(2009年2月18日)より
『環境、医療で内需拡大を=与謝野財務相』
与謝野馨財務・金融・経済財政相は19日の衆院予算委員会で、経済危機脱却に向けた今後の内需振興策について、「従来の公共事業型の内需はそんなにない。国民生活に貢献する内需では環境関係、医療福祉分野を考えないといけない」と述べ、環境分野、がん対策や新医薬品などに重点的に取り組む考えを明らかにした。阿部知子氏(社民)への答弁。


疑問:外需とは?内需とは?

外需とは、海外需要の略。外国からの需要ともいえるかもしれない。

ちなみに、需要とは、ある商品を買おうとすることであり、供給とは、ある商品を生産し販売しようとすること。

定義では、外需は財貨やサービスの純輸出、すなわち海外への輸出から輸入を差し引いたものとされる。輸出(X)、輸入(M)とすると、X−Mとなり、これが外需ということ。

内需とは、国内需要の略で、「国内での需要」と言う意味。

そして、国内での需要は、政府が創出する分と、企業等が創出する分と、個人が創出する分とで、それぞれ、財政支出(G)と民間投資(I)と個人消費支出(C)とに3つに大別される。つまり、Y(総支出)=G+I+Cです。これが内需です。

こうした内需の合計に、外需(海外への輸出から輸入を差し引いた額)を合計したものがGDP(国内総生産)になる。

一般的に、日本は従来から米国やアジア向け輸出を中心とする外需依存型の経済成長を続けていると認識されている。その結果として、大幅な貿易黒字となっている。

しかし、日本が本当に外需依存かどうかは、意見が分かれている。

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2009年02月23日

ダウ平均株価

日本経済新聞(2009年2月21日)より
『米株式市場、時価総額930兆円減 GM・フォードは1ドル台』
大手銀行の国有化懸念などを背景とした株価の大幅安を受け、米株式市場の時価総額が急減している。ニューヨーク証券取引所とナスダック市場の時価総額は足元で、ダウ工業株30種平均が過去最高値を付けた2007年10月当時に比べて約10兆ドル(約930兆円)程度減少したもようだ。

疑問:ダウ平均株価とは?ダウ工業株30種平均とは?

ダウ平均株価には3種類ある。
・工業株30種平均株価
・輸送株20種平均
・公共株40種平均株価

しかし、一般に「ダウ平均」といわれているのは、「工業株30種平均株価」のこと。特に断りがない場合は、「ダウ平均」と言えば、「工業株30種平均株価」のことと思えばいいらしい。

ダウ工業株30種平均株価とは、ダウ・ジョーンズ社により、ニューヨーク証券取引所の上場されている株式を中心に作成されている株価指数である。一般に「ダウ平均」と呼ばれることが多い。

ダウ工業株30種平均株価は、1896年に創設され、現在までニューヨーク株式の指針として幅広く活用されている、代表的な株価指数である。アメリカのさまざまな業種の代表的な30銘柄を選出して、平均株価をリアルタイムで公表する株価平均型株価指数である。

日本では、「ダウ工業株30種平均(ダウ平均)」、「NYダウ」、「ニューヨーク平均株価」などと呼ばれる。

このほかに、航空・鉄道関連の「輸送株20種平均」、電気・ガス関連の「公共株40種平均株価」がある。

日本でもお馴染みになっているマクドナルド社、マイクロソフト社、P&G、アメリカン・エキスプレス、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどもこの中に含まれています。
ダウの算出が始まって以来、現在まで継続して構成銘柄に残っているのは、ゼネラル・エレクトリック社のみとなっています。

NYダウ株価の算出方法としては、原則的には各銘柄の株価を足して、銘柄数で割った単純計算となっています。

現在の工業株30種採用銘柄(No・シンボル・企業名・業種・採用日)は以下の通り。
01 AA Alcoa Inc.
アルコア アルミニウム 1959年6月1日
02 AXP American Express Co.
アメリカン・エキスプレス 金融 1982年8月30日
03 BA Boeing Co.
ボーイング 航空機 1987年3月12日
04 BAC Bank of America Corp.
バンク・オブ・アメリカ 金融 2008年2月19日
05 C Citigroup Inc.
シティグループ 金融 1997年3月17日
06 CAT Caterpillar Inc.
キャタピラー 重機 1991年5月6日
07 CVX Chevron Corp.
シェブロン 石油 2008年2月19日
08 DD E.I. du Pont de Nemours and Company
デュポン 化学 1935年11月20日
09 DIS The Walt Disney Co.
ウォルト・ディズニー・カンパニー 娯楽・メディア 1991年5月6日
10 GE General Electric Co.
ゼネラル・エレクトリック 総合電機・金融 1896年5月26日
11 GM General Motors Corp.
ゼネラルモーターズ 自動車 1925年8月31日
12 HD The Home Depot Inc.
ホームデポ 小売業 1999年11月1日
13 HPQ Hewlett-Packard Co.
ヒューレット・パッカード 精密電機 1997年3月17日
14 IBM International Business Machines Corp.
アイ・ビー・エム コンピューター 1979年6月29日
15 INTC Intel Corp.
インテル 半導体 1999年11月1日
16 JNJ Johnson & Johnson Inc.
ジョンソン・エンド・ジョンソン 医薬品 1997年3月17日
17 JPM JPMorgan Chase and Co.
JPモルガン・チェース 金融 1991年5月6日
18 KFT Kraft Foods Inc.
クラフト・フーヅ 食品 2008年9月22日
19 KO The Coca-Cola Co.
コカ・コーラ 飲料 1987年3月12日
20 MCD McDonald's Corp.
マクドナルド 外食 1985年10月30日
21 MMM 3M Company
スリーエム 化学 1976年8月9日
22 MRK Merck & Co.
メルク 医薬品 1979年6月29日
23 MSFT Microsoft Corp.
マイクロソフト ソフトウェア 1999年11月1日
24 PFE Pfizer Inc.
ファイザー 医薬品 2004年4月8日
25 PG Procter & Gamble Co.
プロクター・アンド・ギャンブル (P&G) 医薬品 1932年5月26日
26 T AT&T Inc.
エーティーアンドティー 通信 1999年11月1日
27 UTX United Technologies Corp.
ユナイテッド・テクノロジーズ 航空宇宙・防衛 1939年3月14日
28 VZ Verizon Communications Inc.
ベライゾン・コミュニケーションズ 通信 2004年4月8日
29 WMT Wal-Mart Stores Inc.
ウォルマート・ストアーズ 小売業 1997年3月17日
30 XOM Exxon Mobil Corp.
エクソンモービル 石油 1928年10月1日

日本でのダウ平均株価にあたるものとしては日経平均株価がある。

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2009年02月17日

上場

NIKKEI NET(2009年1月23日)より
『米グーグルが上場来初の減益 10―12月、ネット広告は拡大』
インターネット検索最大手の米グーグルが22日に発表した2008年10―12月期決算は、純利益が前年同期比68%減の3億8200万ドル(約340億円)だった。投資先の米ネット大手AOLの評価減など10億9000万ドルの損失計上が響き、上場来初の減益となった。収益源のネット広告は拡大を続けたが、景気悪化を背景に増収率は鈍化した。

疑問: 上場とは?

企業は上場している方が上場していないよりも優れた企業と言えるのかというと、決してそうではないようです。

株式を上場させるということは、「ウチの株式を、どうぞ自由に買ってください」ということ。ルールに従えば、その株式の買収者として誰が現れても、どれだけたくさん買っても、文句は言えないのです。株式の上場のことを「公開」と言っているのはそのためです。上場していると、たくさんの株主を集められる点で、事業の資金集めには非常に便利な制度のようです。

サントリー、講談社、JTBなどは、誰もが知っている大企業ですが、非上場です。なぜ非上場にしているのでしょうか。上場してしまうと、株式を誰が買ってもいいということです。上場している企業は、株主から経営に口をだされてしまうものですが、非上場企業なら株主から経営に口出しをされることもありません。オーナーや親企業がその企業の事業資金を十分に用意することが出来れば、上場の必要はないということになります。

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合併・買収・提携とは

日本経済新聞(200902/16)より
『日立、広告関連子会社2社を合併
日立製作所は16日、広告宣伝関連の子会社2社を4月1日付けで合併すると発表した。経営環境が悪化する中、2社の持つノウハウを活用して日立グループ以外の顧客を増やし、収益力を高める考えだ。

日本経済新聞(2009/02/17)より
『大丸、そごう本店買収 370億円強で合意』
大丸と松坂屋を傘下にもつJ・フロントリテイリングはセブン&アイ・ホールディングスと、その傘下のそごう心斎橋本店(大阪市)を買収することで基本合意した。取得額は370億円強とみられ、隣に百貨店を持つ大丸が運営する。

読売新聞(2009/02/15)より
『フォルクスワーゲンと東芝、電気自動車開発で提携
独フォルクスワーゲン(VW)と東芝は、電気自動車(EV)の開発で提携する。 両社は小型車用モーターや駆動制御技術、次世代リチウムイオン電池などの開発で協力する。

疑問: 合併・買収・提携とは?違いは何?

●合併とは、2つ以上の会社が1つになること
一般に、合併といったら吸収合併のケースが主流です。合併しようとする会社のうち、1社が残る形で他の会社が消滅するのが吸収合併です。株式会社の吸収合併の場合、消滅する会社の株主が持っている消滅会社の株式と、存続する会社の株式を交換します。交換する際に、合併によって消滅する会社の株主の持つ株式何株に対して、存続する会社の株式を何株割り当てるのか、を合併比率(又は割当比率)と呼んでいます。

●買収とは、企業の株式を買い取ること
「A社がB社を買収」とは、A社がB社の現在の株主たちにお金などを支払って、B社株を買うことです。つまり、買収は、一方の会社が、他方の会社を支配するために株式を買い取ることです。買う株式が多いほど、経営に強くかかわることができます。B社株全てをA社が買うと、「B社はA社の完全子会社」。A社の選んだ取締役をB社に送り込むなど経営を握ることができます。単なる買収なら、元の会社は残る。

●提携は、別々の企業が一緒に仕事をしたりお金を出し合ったりすること
独立した存在のD社とE社が共同で技術開発したり、共通の商品を取り扱ったり、同じ物流を使うなどの事業提携と、お互いの株式を持ち合う資本提携があります。将来、持ち株会社の設立を目指して資本提携をすることもあります。

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なぜ為替レートは変動するのか

疑問: 1ドル=100円とか、1ドル=90円とか、1ドル=110円とか、なぜ為替レートは変動するのでしょうか?言いかえると、なぜ通貨が高くなったり、安くなったりするのでしょうか?

答え: 円・ドルレートの場合、その時、ドルを欲しいと思う量に比べて、円を欲しいと思う量が多いければ、円の価値が上がり、円高になる。一方、その時、円に比べて、ドルを欲しいと思う量が多いければ、円の価値が下がり、円安になる。

つまり、為替も市場の野菜の値段と同じように、基本的には需要と供給のバランスで決まるという理解で良さそうです。

以前のブログで、価格の決まり方について書きました。

以上から、通貨が高くなったり、安くなったりするのは、需要と供給のバランスから決まるということが分かりました。しかし、以下のような疑問も残ります。

・どのような時に、円を欲しいと思う量が大きくなるのか?
・3つの経済主体の「家計」・「企業」・「政府」のそれぞれの立場にとって、円高や円安だと、どういうメリット・デメリットがあるのか?
・為替レートを利用してお金をどのようにして儲けるのか?

しかし、それらはまたの機会ということにしましょう。今回は為替も野菜も基本は同じように価格が決まるということがわかればよしとします。

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初心者が日経新聞を読む場合

疑問: 経済を勉強するというと、何かと日本経済新聞を読むということになります。確かにそれは良い方法だと思いますが、初心者が気をつけることはあるのでしょうか?

定期購読はやめる。理由は続かないから。そこで、お勧めは日曜日の新聞だけを読むこと。

日曜版には、1週間分のトピックス、解説記事、素朴な疑問、マーケット情報が、平日よりずっとシンプルに、そしてわかりやすい表現でまとめたコーナーが紙面のあちこちに散りばめられているようです。

慣れてきたら、月曜もチェック。月曜版は週間予定が記されていて便利。また、インタビュー記事が多いです。経営者の生の声が伝わって来ますし、対話式や会話調の記事なので読みやすいのではないかと思います。ビジネスセンスを磨くにもお役立ちです。

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GDPの解釈

日本経済新聞 (2/16)より
『GDPマイナス12.7% 10―12月実質年率、35年ぶりの減少率』
内閣府が16日発表した2008年10―12月期の国内総生産(GDP)速報値は物価変動の影響を除いた実質で前期比3.3%減、年率換算で12.7%減となった。3四半期連続のマイナス成長で、減少率は第1次石油危機時だった1974年1―3月期の年率13.1%減に続く約35年ぶりの大きさ。金融危機をきっかけにした世界不況の影響で輸出が過去最大の落ち込みとなり、個人消費、設備投資も大きく減った。日本経済は外需を中心に総崩れの状態で、深刻な景気後退に入った。

疑問: GDPをどのように評価・解釈すればいいのか?

GDPは以前のブログで簡単に書きました。
以前は言葉の定義を確認しました。しかし、言葉の定義だけを理解していても、ニュースは理解しにくいものです。

以前と少し違う説明の仕方を見てみます。
GDP(国内総生産)とは、1年間に日本国内で新たに生産した量の合計です。しかし、一概に「生産量」といっても、日本国内で作っている色々なものは単位が違うので、量のままでは合計できません。したがって、いったん金額に直して、何円分を生産したかを合計していきます。このように生産した金額の合計である日本のGDPは約500兆円です。

このGDPには、国内で生産したものの金額を単純に合計した名目GDPと、物価水準の変化を取り除いた実質GDPがあります。

名目GDPとは、新たに生産した金額を足し合わせれば求まるのですが、これには、問題があります。なぜなら、GDPは一国の生産量を知りたいのですが、名目GDPのままだと、物価が変動すると、正確に生産量を表さなくなるからです。たとえば、一国内での生産量は変わらないのに、すべてのモノの価格が2倍になり、物価が2倍になったとしましょう。すると、生産量は変わっていないのに、生産をした金額は、モノの価格がすべて2倍になっているので、やはり2倍となり、名目GDPは2倍となってしまいます。

そこで、そのような物価変動の影響を取り除いて一国内の生産量を表す指標が実質GDPです。先の例では、物価が2倍になっているのだから,名目GDPが2倍になっても、それは、生産量の増加ではなく、物価上昇によるものだとわかります。つまり、この場合、生産量=実質GDPは以前と変わらないということになります。「実質GDP=名目GDP/物価」という関係になります。

さて、どうして、GDPのデータが大切なのでしょうか?

簡潔に言うと、実質国内総生産(GDP)の動向で、国全体としての経済が順調が不調かを判断できるからだそうです。

GDP以外でも、失業率など、色々なデータから国全体としての景気を総合的に判断するのですが、それらのデータの中でも実質国内総生産(GDP)の動向は、非常に重要なものとして、最も注目を集めます。

実質GDPが増加するとは、日本国内での生産量が増加するということです。すると、企業はたくさん生産するために人を雇うようになり、失業は減少します。また、企業はたくさん生産するので、やがて、従業員の給料も上がっていきます。従業員の給料が上がれば、消費が増えて、企業の注文が増える結果、さらに生産量である実質GDPは増加します。また、生産量が増加すれば、企業は設備投資を行い生産力の拡大を図ります。設備投資は、機械メーカーの注文の増加となり、更に生産量は増加します。

以上のように、実質GDPが増加すると、どんどん好循環が続き、景気は良くなっていくだという仕組みのようです。つまり、実質GDPの値で景気を評価できるということになります。

今回の説明で、実質GDPが増加することはどういうことなのか、実質GDPが下がることがどういうことなのかということが大体理解できたと思います。

ただ、具体的な数字の評価や、国ごとの評価の仕方をどうしたらいいのかなど疑問は生じますが、今日はこのあたりにしておきましょう。

参考
http://allabout.co.jp/career/economyabc/

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2009年02月16日

価格の決まり方

疑問: 価格の決まり方

経済では、物の値段は価格と呼ばれています。野菜やお魚などの価格はどのように決まるのでしょうか。

物を買いたい人と売りたい人がいます。買いたい量を「需要(量)」、売りたい量を「供給(量)」といいます。

供給(売りたい量)が需要(買いたい量)より多ければ、売れ残りが出ます。すると、売り手は弱気になり、買い手は売れ残りがあるのだから安くできるだろうと強い立場となり、価格は下がっていきます。結局、売れ残りがなくなるまで価格は下がり、やがて、需要と供給は等しくなります。需要と供給が等しくなれば、もう売れ残りはありませんから、価格はそれ以上下がらなくなります。

また、逆に、需要(買いたい量)が供給(売りたい量)より多ければ、物はすべて売れてしまってもまだ欲しい人がいるという物不足の状態となります。すると、今度は、売り手は欲しい人はたくさんいるのだから値上げできると強い立場となって、買い手は高くても買わないと物がなくなってしまうので弱い立場となり、価格は上がっていきます。結局、物不足がなくなるまで価格は上がり、やがて、需要と供給は等しくなります。需要と供給が等しくなれば、もう物不足はありませんから、価格はそれ以上上がらなくなります。

価格は需要と供給が等しくなるように決まります。

以下は、価格決定の例を見ていきましょう。

・旬のサンマがたくさん採れた場合、売りたいサンマの量である供給(量)は増えますから、高い価格では売れ残りが出ます。売れ残りがなくなるまで価格は下がるので、旬のサンマは値下がりすることになります。

・健康ブームでバナナの需要(買いたい量)が増えたとします。その場合、安い価格のままでは需要のほうが多く、バナナ不足が生じるので、バナナ不足がなくなるまでお店はバナナの値段を上げます。

ロイター(2009年2月15日)より
『マクドナルドが中国で値下げ』
・ファストフードチェーン最大手のマクドナルドも中国で経済悪化の影響を受けている。マクドナルドは中国で一部商品の販売価格を3分の1以上下げた。値下げした人気商品には、フィレオフィッシュやダブルチーズバーガー、チキンマックナゲットが含まれる。中国では顧客を引き寄せるために値下げるするレストランや商店が増加している。

ただし、すべての商品がこのような需要と供給のバランスで価格が決まるというわけではないようです。どのような商品でそのようなことが当てはまるのか今はまだ知りません。でも、それはそれとして、今回はこのあたりにしておきましょう。

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2009年02月13日

株式と債券

ロイター(2009年2月12日)より
『消去法的な債券買い、株式はファンド売り・年金買いを意識』
12日の東京市場は安/債券高。米金融安定化策が不良債権処理の迅速な促進には不十分と受け止められ、消去法的な債券買いが目立った。
=略=
<株式需給>
株式市場では日経平均が続落。米金融安定化策への失望感から10日の米国株式市場が急落した流れを受けて、幅広い銘柄に売りが先行した。朝方から海外勢とみられる大口の売りが出て指数を押し下げた。
=略=
<資金は再度債券へ>
米金融安定化策が市場の期待していたスキームとは異なる内容になったため、とりあえず、資金は債券に向かっている。
円債市場は大幅反発。取引開始直後は外国人投資家からとみられる踏み上げにより上昇に弾みがつき、国債先物が節目の139円台に浮上。中心限月ベースで1月28日以来、約2週ぶりの高値を付けた。中心限月3月限は一時、前営業日終値比81銭高の139円23銭まで上昇した。

疑問: 株式とは?債券とは?

【株式についての説明】

◎株式とは

「株」は正式には株式といいます。株式が作られることを「株式を発行する」といいます。何のために、株式が発行されるかというと、会社が活動していくための資金を集めるためです。その資金を、大勢の個人や他の会社などから提供してもらい、それを元に活動し、利益をあげることを目的とした会社が株式会社です。

会社の活動のために資金を出す人を一般に出資者あるいは投資者といいますが、株式会社への出資者(投資者)は特に株主と呼ばれます。株式会社とは株主で構成された会社ということです。

◎株式を発行する理由

会社が活動資金を集めることを資金調達といいますが、この集め方には大きく3通りあります。

最もわかりやすいのは、金融機関から借金して集める方法です。2つ目は、一般の人や会社などから借金をする方法です。この場合借りたという証拠に社債(債券)という借用証書のようなものを発行します。3つ目が株式を発行して株主を募る方法です。

金融機関からの借り入れや社債の発行による資金調達は、借りたお金ですから、期限がきたら全額返済しなければなりませんし、お金の使用料である利子も毎年支払わなければなりません。

一方、株主から集めたお金は株主に返す必要はありません。会社は返済や利子のことを考えずに経営ができるので、借金に比べて好都合です。

では、お金を出した株主は、どうやって会社に出したお金を回収すればよいのでしょうか。それは、その会社の株式が欲しいという投資家に売ってお金に換えるのです。これが、株式の売買です。

◎株式のリスク

株式投資はリスクが高い、あるいは大きいといわれます。日本では一般的に「リスク=危険」ととらえられています。しかし、実際のリスクとは、結果が予測できる度合いのことをいいます。

たとえば、郵便局の貯金や銀行の預金の利息は、預けたときに1年後いくらもらえるか予測できますし、ほぼ確定します。ですから、リスクは極めて低いといえます。

それと比べて、株式の値段である株価は、1年後どうなっているかはまったく予測できませんから、リスクが高いということになります。

それは株価に関していえば、どれだけ下がってしまうかわからないという意味だけでなく、どれだけ上がっているかも予測できないという意味も持っているということです。リスクが大きいほど安全性は低いということになります。

◎株はどこで買うのか

株式は、株式会社から直接買うわけではなく、証券会社に申し込んで買うことになります。証券会社に出された注文が証券取引所に取り次がれて売買が行われます。

つまり、株式を売ってくれるのは、株式会社でも証券会社でもなく、株式を売りたいと考えているその会社の株主です。

◎どんな株が買えるのか、株式会社なら全部買えるのか

みなさんがいつでも売買できるのは、株式を上場している約4,000社の株式です。株式を上場するというのは、会社の経営状況を誰でも知ることができるように公に発表し、証券取引所で株式の売買が認められることをいいます。

有名な企業の多くは株式を上場していますが、有名な企業でも株式を上場していない会社の株式は買えません。サントリーやロッテなどは、有名ですが株式を上場していないので、買うことができません。



【債券についての説明】

◎債券とは

債券は、国、地方公共団体、会社などが、お金を借りるときに作られます。ふつう、お金の貸し借りをするときには、借りた人が貸してくれた人に対して、借りたという証拠を残します。そのときに、借用書とか借用証書というものがやり取りされるというのはイメージできると思います。

国、地方公共団体、会社などが多数の投資家からお金を借りるときに発行するのが、債券です。

国が国民からお金を借りるときに発行する債券を、国の債券という意味で「国債」といいます。また、株式会社が一般の人や他の会社などからお金を借りる時に発行する債券を、会社の発行する債券という意味で「社債」といいます。

債券は、あらかじめ何年後にお金を返すのかを決めて発行されます。その期限のことを満期といいます。借りる期間が5年なら5年経つと満期になります。そして、満期になると借りたお金は全額返さなければなりません。また、お金を借りている間は、毎年そのお金の使用料として利息を支払う約束になっています。

◎債券が預金と違う点

利息が受け取れるという点では、おなじみの預金や貯金と似ていますが、比較してみます。

預金と似ている点
1. 定額預金(貯金)のように、期限(満期)が来るとお金が全額返ってきます。
2. 満期になるまでの間、利息が受け取れます。

預金と違う点
1. 債券は期限が来る前に売買できます。
2. 債券の価格は毎日変化します(途中で換金する場合に購入価格より高かったり安かったりします)。
3. 社債の場合、発会社が社債の満期の前に倒産すると、貸したお金が返ってこない可能性があります。

◎債券は安全か

安全かどうかは、その債券を発行した国や会社が、借りたお金を返すだけの力があるかどうかにかかってきます。

その意味では、国が発行する国債は日本の国がつぶれない限りは安全ということになりますから、最も安全性が高いといえます。

これに対し、一般の会社の場合は、会社の経営状況に左右されます。そのため、社債が安全かどうかは、お金が返ってくるかどうかの可能性をランク付けした「格付け」というものを目安に判断します。


参考文献
http://www.skkc.jp/index.html

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